🔍CVML論文の検索キーワード [ディープラーニング] [コンピュータビジョン]

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1. 概要

「コラム > CVML論文の検索キーワード」では,コンピュータビジョンや周辺分野の論文検索において役立つ,(主に)論文タイトルに組み込まれる「キーワード」を紹介します.

Google Scholar や,Google検索, arixv や paperwithcodeなどで,トップ会議の英語タイトル論文をみなさまはよく検索されていると思います.その際に役立つのが「論文検索キーワード」の頻出パターンへの知識と,そのパターンが出た際に,どのような意図の論文の設計・構成になるかへの理解です.重要パターンを知っておくと,論文検索がはかどるだけでなく、各研究の重要度も見定めやすくなると思い,このカテゴリーをつくりました.

各記事では,ただ単にキーワードを紹介するのではなく,そのキーワードが登場した場合,どのような論文や提案になっているかの「論文パターン」についてキーワードと紐付けて紹介します.それにより「典型的な研究パターン(論文パターン)」を初めて知ったり,もしくはプロの方でもそれらのパターンを整理することにつながります.各パターンへの理解は,研究や技術への批評力の向上にもつながることでしょう(逆に,着飾った一見すると見映えのよい研究も、よく読むと貢献の少なく盛っているだけというものも,見分けられるようになるはずです).

また,それによりGoogle Scholarや,自信のナレッジソフトウェア上で,論文を(再)検索効率する能力の向上も期待でできると思います.タグ付け,フォルダ分けもはかどると思います.更に,私がこのカテゴリで取り上げる以外の独自にみつけた研究論文の展開パターンも,脳内にストックしたり,場合によっては記事や書籍で共有できるようになると思います.良いパターンを発見した方は,ぜひ私や他の人にも勿体ぶらず教えてください.

2. 記事リスト

  1. Revisit 論文 (再訪研究)
  2. Rethinking 論文 (再考研究)
  3. Generalized ○○ (一般化 ○○)
  4. in the wild (実環境の画像で)
  5. Show, attend and tell 方式の「〇〇, △△ and □□; ~ 」

3. このシリーズの狙いと活用法

私のように博士号を取得して以降,ある程度のあいだプロの研究者をしていると,2で示した各記事のキーワード(=研究パターン)は,たくさん論文や研究に触れたなかで,自然に知っているものである.しかし,意外とこれらのパターンについて,整理されている記事や書籍は見たことがなかった.よって,シリーズ化を通して,私なりにであるが,体系化・パターン抽出化して提供することにした.

各記事で紹介する各研究パターンは,パターンごとに狙いが明確になっている (たとえば2のRethinkingや3のGeneralizedなど).研究パターンの狙いはキーワードにそのまま込められているので,タイトル中にキーワードを見付けた瞬間に,その研究がキーワードのパターンの狙いを意図した研究であることを,よく意識しながら論文を読むことが大切である. (※ タイトル文の意味をきちんと咀嚼しないまま論文を読むのは,非常によくないことである.タイトルは概要段落よりも短くした研究の内容・狙い・手法の要約である).

また,これらの典型的な研究パターンになれてくると,研究者の方は,自身でも狙って各パターンの研究を行い,より大きな貢献を各研究で産み出しやすくなるはずである.これらの典型パターンは,業界全体の進展に貢献しやすいパターンであるので,ぜひ読みこなせる・使いこなせるようになると良い.

注意点:使えるからといって,無意味に乱用するのは禁物

あなたご自身の独自性や強みを最大限に発揮するには,これらの典型パターンを,あまり考えず「乱用」することは禁物であることに注意されたい.

論文の総量が多い今のAI業界界隈では,不要に各論文パターンの成果が乱立しているケースも見受けられる.たとえば,特定の有名研究のrevisit や rethinkを多くの論文がしすぎだったりするが,それはフォロワーの多い激戦区にいつのまにかハマっていて,あなたが「烏合の衆」になってしまいやすいことも意味する.安易に,人気アルゴリズムや人気ネットワーク構造の改善研究に手をだしてしまうと,独自色を強く出すのは簡単ではなく,ほとんど貢献が出せない.

ただ,逆に言うと,ハイレベルな研究者ほど,Rethinking論文やGeneralized論文などを発表することで,これまでの研究の流れを無意味にして,新しい画期的な方向を示してくる傾向もある.この意味では,「ここぞ」という急所を発見できると,各記事で紹介するキーワードが論文名に入った研究になりやすいとも言えるかもしれない.