1.概要
このページでは,サイトの特徴と利点を各節で紹介していきます.以下の「サイトの利点(ウリ)」について,各節で順に紹介します:
- 2節:毎日使うだけで「探求力」が上達する設計
- 3節:歴史・経緯の重視
- 4節:実用力・ビジネス応用力も重視
- 5節:管理人独自の分析・Tips
2. 毎日使うだけで,「探求力」が上達する設計.
このサイトは,移動・検索がなるべくスムーズに日常の習慣となるようにしており,つまりは勝手に探求的な行動が身に付く・行えることを意識したサイト(=アプリ)構造に設計しています.
たとえば記事を読んでいて,知らないキーワードや疑問が出てきたら,「他のサイト内記事や,サイト外記事,参考書や元の各論文」に,すぐ移動してそっちを読みたくなるサイト設計にしています(特に用語集の各記事).
また,豊富で綺麗な図説と,クセのある言い回しで,各記事の位置や,文を記憶に残りやすいようにしており,復習や再検索の高さも意識しています.Referenceも論文著者名ベースの[Hayashi et al., 2050]という書き方にしているので[1],[2]というCVによくある書き方と比較すると,著者名と登場年に気を配るようになり,各研究を印象づけて頭に残しやすくしているつもりです.
2.1. Webに相互連携したポータル:スムーズに他サイトと出入り可能
親ページ(About | サイトと管理人について)などにも書いているように,私は教科書でもなく動画コースでもなくセミナーでもなく,まずは「無料でWebページ化・ツール化」することにしました.その理由は,やはりWebサイトにすると,そのオープン性から,Web上の多くの情報や,論文・書籍とスムーズな相互連携」ができて,使用者目線ではすごく便利だと思う点にあります.
必要な情報が手に入れやすいよう,検索機能や一覧ページ,階層構造を丁寧に設計・再構築しています.これにより「サイト内検索性の高さ」も実現しています.探索がしやすいサイト構造により,何かを作っていたりしているときに,お目当ての内容の記事だけ復習しやすいです.また,このサイト内では情報が足りずとも,豊富なReferenceで,元情報(書籍,論文,外部サイト)にスムーズに移動できるのも,探求的な仕事をされている皆様の日常を,大きく助けてくれると思います.そのぶん,私もサイト内の内容は,必要最小限なものだけに限定・洗練させることができています.
また,GoogleやduckduckGoなどの検索エンジンで「キーワード検索」してくだされば,スムーズに当サイト内のお目当ての記事に到達することもできます(※ 検索順位向上に,ご協力おねがいします).逆に,このサイトの記事でReferenceを見たり,参考Web記事やお薦め書籍を辿れば,スムーズにサイトの外に出ていき,各関連資料へリーチ・検索し便利に外部も探索することが可能な設計になっています.
これまで,この「CVMLエキスパートガイド」が登場する前は、各サイトや専門書や論文の情報が,バラバラに個々に点在していて,自分の頭やノートや,論文管理アプリ上で,各情報を自分でつなげる必要がありました.このサイトを日々の拠点とすれば,他のサイトや教科書・コース動画などと比べて,圧倒的に楽して,スムーズに,各情報の間の出入り,関連付けが可能なはずです(もちろん,脳内にも,きちんとその繋がりを独自に作成してほしいです).しかも,その中心にいるこのサイト自体も,各用語記事が,教科書・コースと同等もしくはそれ以上のレベルの内容にしています
※ 一番の売りがここです.「検索的ポータルと教科書の融合」「ええとこどり」を初めて狙っています.
授業スライドやWeb動画講義のような,旧来的なシーケンシャルな書籍や論文の階層構造と,このサイトのWiki的構造で探索しやすい階層構造では,果たす役割や効能は違うので,使い分けには注意してください.テキスト・書籍や講義も,良いところが当然あり,それらとこのサイトの併用がオススメです(次節でこの点を整理します).
2.2 Wiki型の利点.「書籍・論文との併用」のススメ.
WikipediaなどのWiki構造辞書サイトと同じく,用語集やコラムには,本や授業と異なり,用意に新しい記事を追加していける上に,公開済み記事もどんどん動的に更新できるという「成長・拡大・リライトできる強み」を持っています.
また,動画講座や書籍は,版を重ねるまで固定化してしまいます.さらには,各情報に絞って高速な検索はしづらいはずです.一方で,書籍・テキストを執筆してしまうと,各項目はWikipediaほど深く掘り下げた記事にはできず,圧縮されたものの列挙になりがちです.
それに対して,本サイトでは,各ページでの内容を大量にもっと書き込むことができています.つまり,各記事でも「深掘り」を実現できています. その文だけ,辞書としての簡便さは失っていますが,ターゲットが中級者以上なので,初めて各知識に教科書や授業に触れた程度のひとは想定していませんので,これで良いかなと思います(その役割は,教科書や教科書的なテキストが担当してくれているはず).
各記事の深掘りは,「私なりに考える実用上のTips,苦労どころ」とか「有名研究者のプチ分析・ストーリーの整理」に「(実装まではケアしないが)ハイパーパラメータの具体的な値の整理」などに重きを置いています.よって,Referencesに提示してある元論文や参考書や関連記事も,同時にチェックしていただくと,サイト使用の効果が倍増するはずです.勝手に探求心が向上するサイトだと思うので大丈夫だとは思いますが,間違っても,このサイトだけで学習を済まそうとはしないで,サイト外の情報もご自身で探索してください.
そもそも「自分で考える・探索する・問題を発見する」ことのレベルが,プロとしての仕事の質を決めます.このサイトは便利なので多いに活用していただいて結構できるが,自分で考える,自分で探索することはやめないようにしましょう
のちのち,コラムや,その他手段において,探索方法・成長方法のコツまで話していきたいとおもいます.
3 歴史・経緯の重視
既に何度も述べているように,サイトの内容は,ディープラーニング界隈の,近年の画像認識や機械学習の研究・技術の「知識・知恵」両面での向上を目的とした構成にしています.
一方で,コンピュータビジョンや画像処理の古典的な技術の紹介も私はこのサイトでも大切にしています.ディープラーニングに手段が変わっても,多くの「昔から取り組まれているパターン認識系の問題」は,本質的な所があまり変わっていないものも多いと考えます.従って,管理人は「古典的技術」や「歴史的な変遷」も非常に大事にしています.
※ 逆に言うと,コンピュータビジョンは,代表的な画像認識や画像生成タスクの「精度」だけは向上してながらも,取組む問題はそう変わっておらず,あまり進化・拡大できていない側面も強い分野の1つだとも思います.
各記事では,その技術やテーマの歴史・経緯も記述して,年表的に頭に整理されて入っていきやすいように,各用語記事内のローカル記事構成を重視しています.各技術の流れを知ったり,普段からその癖をつけて考えるようになることで,研究開発が知的で面白い活動となることや,歴史的な経緯の理解に深い研究者を増やすことを狙います.
その意味でこのサイトは,記事数と各記事内の充実にともなって,「歴史年表アプリ」としての機能も,自然と備えていくはずです.私は,かつて学んだり使っていた「深層学習流行以前の古い技術」の紹介も行えるので,それらを紹介するだけでなく,現代の技術との関連付けすることも重視しています.(例:古典的な単一クラス物体検出 や,「空間フィルタリングと畳み込み層の関連付け」など)
世の中のテキストやWeb記事は,ディープラーニング以前の技術を無視して,いきなりディープラーニングの技術だけ説明して,それ以前からの流れや「なぜその技術構成になったのか」がわからない資料や書籍が,多くを占めます.それを,このサイトでは,ディープラーニング以前の技術からきちんと紹介することで,新旧比較して今の技術を説明することも力を入れています.
4. 応用技術力,ビジネス応用力も重視
このサイトがターゲットとする「中級者以上の方々」の多くに普段の仕事で必要なものとして,「ビジネス応用力」の高さも挙げられます.それは,社会・人間の需要やニーズに寄り添って,実用的に動くサービス・システムを作る能力です.
せっかく高い技術をもっていようが,実用力がないと,よい製品として市場で受け入れられることができません.昨今は,データサイエンス界隈でも,単に機械学習に長けているだけでなくて「ビジネススキル」も必要であることが叫ばれています(コロナで仕事の絶対数が減ったのもあるでしょうが).たとえば,客単価や,ビジネスターゲットを絞ることができますか?競合他社と似た技術ばかりで打つ手なしになったりしませんか?研究者の方も,出口が見えさすぎる分野に固執してるあまり,応用研究をやっているつもりなのに10年以上もまとな製品が売れていない技術分野を続けてしまったりいませんか?
これまでのオープンソースに加えて,クラウド向けAPIも充実してきて,物体認識や物体検出などをはじめコンピュータビジョンのコモディティ化は進んできています.ハイレベルな技術に取組んでいるつもりでも,結局同じような類似タスクに取組んでおり,つまりは各社似た技術ばかりで戦っています.そうなると,単に技術力が高いだけでは製品やサービスは売れません.
また,製造業が優位な日本では,狭い業界にたくさんの競合他社が存在しすぎて,今後の成長があまり望めない分野もあります.もちろん,どの仕事も社会的には必要なのですが,あなたがビジネスセンスや業界知識に疎ければ,市場がなかったり,既に市場が飽和しているのもわからず,技術力だけ高ければどうとなると勘違いし,長年勝てない無駄な戦を続けている可能性もあります.下手な失敗をしないためには,歴史や先人の仕事に注意を払って学ぶ姿勢(もしくは学ばない or 古い考え方をアンラーンする姿勢)も,非常に重要と考えています.
社会への貢献度が高い「応用力(実用とビジネス)にも強い人材」になっていくには,これまでの過去の応用の知見を蓄えて活かす能力が,必要不可欠です.コラムを中心に,そうした「ビジネス」「価値創出」目線の話も展開していくので,そこがうちのサイトの独自性になると思います.用語集でも,実用性を重視しているので,製品・サービスとしての出口を意識した話や脚注も随時挿入しています.各ビジネス領域ごとの話や議論も,ゆくゆく少し記事にしていきたいです.
5. 管理人の独自の分析・Tips
各記事には,管理人の独自の解釈・階層的な整理も織り交ぜています.
ここで初めて知ることになった「そういうシンプルな話だったのか!」とハッとするような解釈もたまにあると思います.
実用性・応用を重視するので,「各道具の使い方だけ書いてあるけど,じゃあどうやってそれを組み合わせていつ使うの?」とならないように,各タスクの記事(例:物体検出・セグメンテーションなど)の充実も通して,「いつどの部品・道具を,どのように実際には組み合わせて問題を解くか」を,読者も常に自分で考える癖がつくような,記事内容・サイト構成を意識しています.
※ 個別の工具の説明動画だけを見せられても,素人には家を最後まで建てられない.
このサイトでは,各記事の文章説明内だけでなく,「(1) 図の構成」や「(2)記事間のリンク」「(3) 記事全体の階層的カテゴリー構造」の3点についても,こだわって各記事を作成しています.これらの3点をとおしても,「これまでなかった,分かりやすい新解釈」を提供していきたいです.それにより,みなさまの気づきや理解度の向上に繋がって頂けると,このサイトで 私なりの体系化・作図・既存技術の再キュレーションを,提供している価値が高くなるということでもあります.
特に,(1)の「図の作図」に関しては「私の方で,独自にイラレで描いた綺麗な図」を作成しており,(文だけでなく)図によっても,私なりの視点や解釈もあらたに与えることで,皆さまのお役に立ちたいです.
※ 論文を書くときと同じように,各記事の図1には非常に気合いを入れて描いています.
言い換えると,これら3点には,私独自の新規の説明や解釈が含まれている場合もあります.従って,これら3点に,「自分は知らなかった,気づいていなかった新しい視点や解釈が得られるかも?」と気を配ってサイトを利用していただけると,サイトの利用効果が高くなると思います.
※ 元の論文や他の解説記事・テキストでは見たことがない「このサイトで初めて知った解釈・分析・文章説明方法・図での解説」については,出元が私の記事であることを,きちんと言及して引用して頂けると助かります.無料でサイトを提供してはいますが,無断盗用したり,あたかも自分の考えた解釈や分析のように見せることだけはご勘弁いただきたい.私も参考にした引用元のページのリンクや,作図の参考にしたインスパイア元の図は,必ずreferするように気を配っています.